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『蜘蛛の生き餌』


原著作者「怖い話投稿:ホラーテラー」「かげなりさん」 2012/01/31 09:19

土着信仰というほどのものでもないが、僕の田舎では子供が悪さをすると、
『八握脛様に連れてかれるよ』なんて年寄りによく言われる。
八握脛とは要するに蜘蛛のお化けだそうで、近所には八握脛を殺した刀を御神体にした神社があるそうだ。
そんな土地ということもあってか知らないが、家には蜘蛛がよく現れる。
今も目の前で蜘蛛とにらめっこしている状態だ。
よく蜘蛛は益虫だなんて聞くが、
目の前に現れるとびっくりするし、あのフォルムはどうにもグロテスクで見てみぬふりはできない。
だからといって、朝蜘蛛だの夜蜘蛛だのよく分からない民間信仰のせいか、殺すに殺せない。
この蜘蛛をどう対処しようか?
机を見ると綿棒が入っていた円柱状のプラスチックがあった。
これだ。
直にでなくとも触れるのは嫌だったが、僕は蜘蛛をティッシュで捕獲し、プラスチックの中に閉じ込めた。
キリで蓋に数ヶ所空気穴を開け、とりあえず放置。これなら殺さずに済む。
訳の分からない透明の壁に囚われた蜘蛛は外に出ようと必死だ。
しかしプラスチックの壁では足を滑らせてよじ登ることができない様子。
見ていて面白い。
これなら怖くないし、何だか可愛げもある。
僕はこの蜘蛛を飼ってみようかと思った。
餌は何を食べるのだろうか?
よく分からなかったが、おそらく肉食だろう。
僕は冷蔵庫にあった魚肉ソーセージを細かくちぎり、素早くプラスチックの蓋を開け、放り込んだ。
驚いた様子の蜘蛛、しかし一向に食べる気配はない。
インターネットで調べたところ、どうやら蜘蛛というのは生き餌しか食べないようだ。
パソコンの画面から目を反らすと、キーボードに蜘蛛が乗っかっていた。
また死ぬほどびっくりさせられたがいいことを思いついた。
この蜘蛛を生き餌にしよう!
手早く捕獲し、その蜘蛛をプラスチックの中に閉じ込めた。
先ほどの蜘蛛よりサイズは小さいし、これなら食べやすいだろう。
そう思ったが食べる気配はない。
だが餌は与えたし、野生生物なのだからしばらく放っておいても平気だろう、そう思い眠りについた。

二段ベッドの上で目が覚めた時、眼前には天井に張り付いた蜘蛛がいた。
うわ!
逃げ出したのか?
びっくりして急造のプラスチック虫かごを見てみると、蜘蛛は一匹しかいなかった。
いや待てよ、虫かごの中の蜘蛛も天井の蜘蛛も生き餌に入れた蜘蛛より大きい。
ということは、この天井の蜘蛛はまた新しい蜘蛛だ、そして虫かごの蜘蛛は昨日の生き餌を無事に食べたようだ。
僕はおかしな満足感を味わいながら、天井の蜘蛛を捕獲してまた虫かごに入れた。
これはいいシステムを作りだした!
この虫かごに蜘蛛を投入し続ければ、直接手を下さずとも毎日現れる不気味な蜘蛛を対処できる!
それからというもの、蜘蛛を見つけたら即その虫かごに入れて解決するようになった。
僕の前では決して補食することはないが、翌日になれば必ず虫かごの中身は一匹。
いつのまにか、蜘蛛が現れるのが楽しみになっていた。

その日も蜘蛛を虫かごに投入して、就寝しようとしたその時である。
天井にまたもや蜘蛛が張り付いていた。
しかし、普通の蜘蛛ではない。
寝た状態では全体が見通せないほど大きな蜘蛛だった。
びっくりも通りすぎて声すら出ない。
しかもよく見れば形状も普通じゃない。
顔の目があるはずの辺りに1、2、3…8つ、小さな人の顔がついている。
しかも一つ一つ血塗れで、苦悶の表情を浮かべ何やら唸っている。
これからこいつは何をする気だろう…金縛りの如く動けない。
『蜘蛛は生き餌しか食べない』
嫌だ、喰われる!!
そう思った時目が覚めた。尋常じゃないくらい汗をかいていた。
虫かごに目をやると、そこにはいつも通り一匹蜘蛛がいた。
『八握脛様に連れてかれるよ』なんて老人の言葉を信じたことはないが、さすがに懲りた。
蜘蛛を外へ逃がしてやることにした。

庭先で「すまんな、達者で暮らせよ」なんて言いながら蓋を開けた瞬間、
…激痛が走る。
手がベロベロにただれていた。
その時気付いた。
バカなことをした…僕は分かりやすく蠱毒を作っていたようだ…。
プラスチックの中の蜘蛛は、足を丸めて動かなくなっていた。

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[ 2012/11/18 ] ホラーテラー | この記事をツイートする | B!


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